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ラポールを築くことができないと、どうなってしまうのでしょうか?
それは、信頼してもらえない。契約が取れない。キャンセルされてしまう。
このような悲劇的なことが起こってしまいます。
なので、ラポールを築くことは営業マンにとって絶対に必要なことなのです。
ラポールが築けさえしてしまえば、契約は後から付いてきます。
今まで経験したことはありませんか?「話が弾みすぎていつの間にか契約してもらってた」とか「趣味や出身地が一緒だったから意気投合して契約を頂いた」ということは、ありませんでしたか?
きっと一度や二度はあると思います。なので、ラポールさえ築けてしまえば、契約は次々と取れてしまうのが現実なのです。
ラポールを築くとは?こういうことだ!
あなたが明日出会う人の四分の三は、「自分と同じ意見の者はいないか」と必死になって探している。(デール・カーネギー)
この名言を知って、「たしかに!」と思った方は、勘が良い方だと思います。
なぜなら、自分の気持ちに気付ける人は、人の気持ちにも気付くことができるからです。
「自分がイヤだと思ったことは、人にはしないこと」このように、言われてきたことがあると思います。しかし、そもそも、自分の苦しい気持ちや嬉しい気持ちに気づくことができなければ、相手のことを思って何かをすることはできないのではないでしょうか。
なので、このデール・カーネギーの名言を知って、「たしかに!」と思われた方は、自分の気持ちに気づいているということになりますよね。そして、相手の気持にも気づいてあげることができるので、ラポールを築ける素質があると言えるのです。
ラポールを築くこと=相手の気持ちを深く知ること
方法1:相手と同じ趣味を告白すること
振り返ってみてください。相手はどんな趣味を持っていたのでしょうか?
- この前会ったお客様は、どんなことが好きだと言っていたのか?
- この前話を聞いてくれたお客様は、毎日どんなことを習慣にしていたのか?
- この前訪問した家庭に置いてあった、趣味的なものは何かあったっけ?
これらの質問を自分自身に問いかけることで、相手の趣味が見えてくるはずです。
そして、もしあなたが同じ趣味を持っているのであれば、今すぐにアピールすべきです。
なぜなら、営業マンのあなたとお客様の間に仲間意識のようなものが芽生えてくるからです。
もし、事前に相手の趣味が分かるのであれば、少しその趣味をやっておくというのも戦略としてアリだと思います。
例えば、社長相手なら、ゴルフは鉄板ですよね。打ちっぱなしやレッスンに行ってみてはいかがでしょうか?
方法2:相手が最近読んだ本を読むこと
もし会話の中で、最近読んだ本の話が出たら、書店に行ってすぐに読むことをオススメします。
なぜなら、共通の話題で話せるようになるからです。そうすれば、ラポールを築ける可能性が高まります。逆の立場に立ってみたら分かりやすいです。もし目の前に同じ本を読んでいる人が居たら、「おぉ!」と興奮しちゃいますよね。
商談中に聞くのであれば、直接聞いてもいいかもしれません。「最近どんな本を読みましたか?」と。
あるいは、「いつもどんな雑誌を読んでいるんですか?」と、雑誌のことを聞いてもいいかもしれません。
雑誌の場合は、相手の趣味を知ることもできるから、一石二鳥ですよね。
相手の性別と年齢が分かれば、ある程度の雑誌は絞ることができるので、あらかじめ読んでおくこともできます。
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方法3:相手の出身地に詳しくなること
自分と同じ出身地の人がいたら、急に親近感が湧くということはよくあることだと思います。あなたも、何度も体験したことがあるのではないでしょうか?
あるいは、相手が自分と同じ出身地ではなかったとしても、自分の出身地に詳しかったらどうでしょうか?こちらの場合も、親近感が湧いてくるはずです。
「その土地では◯◯が有名ですよね〜」「最近ニュースでその土地が◯◯のことで取り上げられてましたよね〜」「実は私の知人がその土地の出身なんです」と言われたら、自然に嬉しくなりますよね?
ということがあるように、相手の出身地に関わる話題を持っていると、ラポールを築きやすくなるのです。
ある営業マンは、「各都道府県で甲子園に出たことのある学校の名前を覚えていた」と言っていました。それでお客様との距離を縮めたのです。
これを応用するならば、各都道府県の名産品を覚えておくこともいいかもしれない。自分の土地の名物には、敏感なはずですから。
相手によっては、出身地に関しては事前に知ることができる要素だと思います。事前に調べてから訪問すると、商談がやりやすくなるでしょう。事前に知れなくても、玄関の飾りや部屋の置物などにヒントが落ちているはずです。
方法4:相手の服装に合わせること
こんなエピソードがあります。
日本のいくつかの会社が、米Yahooに投資をしたいと考えていた時のことだ。日本から数社がシリコンバレーに訪問した。スーツ姿で。そのスーツ姿の日本人を見た米Yahooの人たちは、「とても日本的だなー」という反応をした。しかし、ソフトバンクだけは違った。相手の環境と合わせて、ラフな格好で訪問したのである。その結果、ソフトバンクだけが米Yahooへの投資ができる権利を得ることができたのだ。
このエピソードから分かることは、「服装を相手に合わせるとラポール形成に繋がる」ということです。
これは、私たち営業の世界でも役に立つことです。シリコンバレーだからとか、ソフトバンクだから、というのは全く関係がありません。
もし、お客様が毎回ビシッとした服装をしているのであれば、こちらがその服装に合わせるべきです。ラフな格好ならば、その時に応じて合わせます。そうすれば、「この人とは接しやすい」と無意識に感じてもらえるので、営業マンとお客様の間にラポールを築きやすくなります。
だって、例えばラッパーの聖地に行く時に、スーツで行っても受け入れられないのは当然でしょう?お坊さんがタンクトップを着ていたらイヤでしょう?総理大臣が短パンにTシャツを着ていたら笑いますよね?服装は大切!
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方法5:同じ悩みを告白すること
あなたが仮に、右の手首を骨折していたとしましょう。そんな時に、右腕に包帯をくるくる巻いた人が目の前に現れました。さて、あなたは何を感じるでしょうか?
おそらく、「あぁ、俺と同じところを怪我してるわ」と思うはずです。そして、「分かるよ、大変だよね」と思うでしょう。(いつの間にか共感しているのです)
私たちは、自分と同じような悩みを抱えている人に対して、心を通わせるという性質があります。
これは営業に活用できます。
相手が抱えている悩みを調べて、「実は私も同じような悩みを抱えていて」と言うのです。
そうすれば、こちらに興味を持ってもらえます。つまり、ラポールを築けるようになるのです。
あるいは、過去の悩みでもいいでしょう。「実は私も以前、同じような悩みを抱えていまして…」これで大丈夫です。あなたのことが分かります、ということが伝わるのでOKです。
要は、「あなたの大変な状態は理解できます」と伝わればいいのです。
私たちは誰しも、「認められたい」という欲求を持っているので、自分への理解を示してもらえるだけで嬉しいと感じるのです。
まとめ
営業マンがラポールを築くために必要なのは、小さなことを積み重ねることです。
いくつもの小さな信頼を勝ち取ったときに、ラポールが築かれ、契約を取ることができるでしょう。
ここで紹介した小さなことを、ぜひ試してみてください。